AWSからBuildへの移行
まだ検討段階の方へ。2つのプラットフォームの違いと、それぞれどのようなチームに適しているかはBuildとAWSの比較をご覧ください。このページでは、移行したときに技術的に何が変わるかを説明します。
AWSはインフラを組み立てるための部品を提供し、チームがそれらを組み合わせて自社のプラットフォームを作ります。Buildは、そのプラットフォームをあらかじめ組み上げたものです。したがって移行作業は、アプリケーションそのものの移行というより、その周辺にあるサービスの置き換えになります。GCPとAzureにも同じことが当てはまります。
AWSのサービスに相当するBuildの機能
Section titled “AWSのサービスに相当するBuildの機能”| AWSのサービス | Buildの機能 |
|---|---|
| EC2、ECS、EKS | Dyno。仮想マシンと、自身のネームスペースへのkubectlアクセスも利用可能 |
| RDS、ElastiCache | Buildが自社インフラ上で運用するマネージドアドオン |
| VPC、ロードバランサー、Route 53 | プラットフォームのネットワーキング。標準でプライベート |
| IAM | プラットフォームレベルのロールベースのアクセス制御 |
| CloudWatch | 標準搭載のメトリクス、ログ、アクティビティ履歴 |
| CodePipeline、CodeDeploy | パイプライン、レビュー環境、ワンクリックロールバック |
| AWS WAF | アプリ単位のウェブアプリケーションファイアウォール(標準搭載) |
| Inspector、ECRのスキャン | ビルドごとのSPDX形式のソフトウェア部品表(SBOM)と、イメージの脆弱性スキャン(標準搭載) |
| SSM Session Managerのログ | 記録・再生可能なシェルセッション |
| AWS Artifact | SOC 2レポート(すべてのプランに付属) |
コンテナ化されたアプリケーションは、書き換えなしでDockerfileからデプロイできます。作業が発生するのはアプリケーションではなく、その周辺のサービスです。
引き続き制御できること
Section titled “引き続き制御できること”BuildはAWSより方針の定まったプラットフォームですが、下位のレイヤーには引き続き手が届きます。
- 自身のKubernetesネームスペースへのkubectl直接アクセス
- 標準のDynoワークロードと並べて動かせる仮想マシン
- Dockerfileによるビルドと、設定で変更できるランタイムの挙動(設定を参照)
他に代替のないAWSサービスは、Buildと併用できます。
手放すことになるもの
Section titled “手放すことになるもの”- サービスの幅。 AWSのカタログは他に類を見ない規模です。専門的なAWSサービスに依存しているアプリケーションは、そのサービスを使い続けるか、AWSに留まる方が適している場合があります。
- リージョン。 Buildは米国・欧州・日本で提供しています。AWSが展開するリージョンは、これよりはるかに広範です。リージョンをご覧ください。
- サービス単位の制御。 Buildがプラットフォームレベルで既定値を決めるのに対し、AWSでは各サービスを個別に設定できます。
セキュリティとコンプライアンス
Section titled “セキュリティとコンプライアンス”AWSは必要な部品を一通り揃えており、SOCレポートもAWS Artifactから無償で入手できます。ただしコンプライアンスは、それらをどう設定したかで決まります。
Buildは、SOC 2認証、プライベートネットワーキング、監査ログ、アプリ単位のWAF、ビルドごとのSPDX形式のソフトウェア部品表(SBOM)、イメージの脆弱性スキャン、記録済みのシェルセッションを、すべてのプランに含めています。いずれも設定済みで、サービス単位の設定作業は発生しません。セキュリティをご覧ください。
AWSはコンピュート、データベース、ストレージ、ネットワーキング、データ転送、可観測性を、サービス単位・従量単位・リージョン単位で個別に課金します。Buildは月間のDyno時間プールで課金し、アドオンクレジットと人数無制限のシートを同じ金額に含めています。
実務上変わるのは、キャパシティを計画する単位と頻度です。AWSではサービスごとに調整しますが、Buildでは月に一度、Dyno時間のプール全体を見て決めます。AWSで続けてきたコスト最適化の作業、たとえばインスタンスサイズの適正化、リザーブドキャパシティの確保、データ転送量の見直しは、Buildでは不要になります。サービス単位に最適化する対象が残らないためです。
エンジニアの工数を含めた総コストの考え方はBuildとAWSの比較を、プランごとのキャパシティはBuildの料金をご覧ください。
コンテナ化されたアプリケーションは、書き換えずにDockerfileからデプロイできます。自身のネームスペースにkubectlでアクセスできるため、下位のレイヤーに直接手を入れる手段も残ります。エンジニアによる移行サポートは、エンタープライズプランのすべてのお客様に標準で含まれています。Buildへの移行をご覧ください。
よくある質問
Section titled “よくある質問”BuildはAWS上で動いていますか?
いいえ。Buildが動いているのは、自社で所有・運用するベアメタルです。ハイパースケーラーから借りたキャパシティは使っておらず、アプリケーションの実行環境までを自社で運用しています。
AWSのサービスをBuildと併用できますか?
はい。Buildでアプリケーションを動かしていても、他に代替のないAWSサービスを併用できます。
BuildのDynoに相当するAWSのサービスは何ですか?
最も近いのはECSのタスクかEC2のインスタンスです。ただし、いずれもBuildのDynoに付随するデリバリー、可観測性、コンプライアンスの層は含みません。
これはGCPやAzureにも当てはまりますか?
はい。どちらもインフラの部品を提供するところまでで、その上のプラットフォームはチームに委ねています。
BuildでKubernetesにアクセスできますか?
はい。自身のネームスペースへのkubectlアクセスを、すべてのプランで提供しています。
既存のIAMポリシーはどうなりますか?
引き継がれません。Buildのアクセス制御はプラットフォームレベルのロールベースのアクセス制御です。サービスごとの設定は不要で、アカウント単位で一度だけ設定します。
最終確認日: 2026年9月7日
