RenderからBuildへの移行
まだ検討段階の方へ。2つのプラットフォームの違いと、それぞれどのようなチームに適しているかはBuildとRenderの比較をご覧ください。このページでは、移行したときに技術的に何が変わるかを説明します。
どちらのプラットフォームもBuildpackまたはDockerfileからデプロイし、Webサービス、ワーカー、スケジュールジョブ、マネージドデータストアを動かします。Renderのサービスは書き換えなしで移行できます。違いは、環境の定義方法、昇格の仕組み、そしてアクセス制御がどこに置かれているかです。
そのまま移行できるもの
Section titled “そのまま移行できるもの”| 移行可否 | 補足 | |
|---|---|---|
| Dockerfileによるビルド | 可 | デプロイ定義をそのまま持ち込めます |
| Buildpackによるビルド | 可 | 対応しています |
| Webサービス | 可 | webダイノとしてデプロイ |
| バックグラウンドワーカー | 可 | workerプロセスとしてデプロイ |
| cronジョブ | 可 | スケジュールジョブ |
| プライベートサービス | 可 | プライベートネットワーキングは標準 |
| マネージドPostgresとキーバリューストア | 可 | Buildが運用。インポートではなく作り直しになります |
render.yamlのBlueprints | 不可 | インポート機能も直接の相当機能もありません。サービスと環境設定は一度作り直します |
| プレビュー環境 | 変わる | Renderはプルリクエストごとのプレビュー。Buildはパイプライン内のレビュー環境です |
| リクエストタイムアウト | 変わる | Renderは最大100分。Buildはアプリケーション単位で設定可能 |
Renderのrender.yamlは、サービス、環境グループ、データストアを含む環境全体をコードとして記述します。Buildに直接相当する機能は現時点でありません。 環境をプルリクエストでレビューしているチームにとっては、これが最も大きな変更点であり、Renderに留まる十分な理由になります。
インポート機能はありません。サービス、環境グループ、データストアは移行時に一度作り直すことになります。
デプロイのワークフロー
Section titled “デプロイのワークフロー”Renderは各サービスを個別にデプロイし、ダウンタイムのないデプロイと、定期的な再起動のない運用を提供します。Buildも同様です。
プレビュー。 Renderには2つの仕組みがあります。サービスプレビューは、プルリクエストごとに単一サービスのプレビューインスタンスを作成し、Blueprintを必要としません。Blueprintで定義するプレビュー環境は、プルリクエストごとにサービス、データストア、環境グループを含む環境全体の複製を作成し、プルリクエストがクローズまたはマージされると破棄します。インスタンスは新規に作成されるもので、本番データの複製ではありません。
Buildはパイプライン内のレビュー環境を使います。パイプラインを使わないサービス単位のプレビューに、直接相当する機能はありません。CI/CDとパイプラインをご覧ください。
昇格。 Renderには環境間の昇格の仕組みが標準では用意されていません。ビルド成果物の再利用自体は複数の形で行われます。ビルドキャッシュは以降のビルドを高速化し、再起動は既存の成果物を再利用し、サービスはレジストリのビルド済みイメージをデプロイできます。用意されていないのは、ステージングで検証した成果物を本番へ移す手順です。そのため両者を一致させるには、CIでイメージをビルドし、両方のサービスをそのイメージに向ける必要があります。
Buildのイメージはアプリケーション単位・リージョン単位のため、ビルドは再ビルドではなく、環境間およびリージョン間で昇格されます。
コンピュートと実行環境
Section titled “コンピュートと実行環境”RenderはHTTPリクエストを最大100分まで実行できます。Buildのレスポンスタイムアウトはアプリケーション単位の設定です。設定をご覧ください。
Buildはダイノと並べて仮想マシンを動かすことができ、自身のKubernetesネームスペースへのkubectl直接アクセスも提供します。Renderはいずれも提供していません。
ネットワークとリージョン
Section titled “ネットワークとリージョン”Buildは米国・EU・日本でのデータレジデンシーをすべてのプランで提供しています。Renderは米国、EU、アジア太平洋のリージョンを提供しています。リージョンをご覧ください。
セキュリティとコンプライアンス
Section titled “セキュリティとコンプライアンス”どちらもSOC 2 Type 2とISO 27001を取得しています。RenderはHIPAAにも対応しています。
違いは、どのプランに線を引いているかです。Renderでは月25ドルのProプランに、SOC 2とISO 27001のレポート、そしてワークスペース単位の監査ログが含まれます。シングルサインオン、SCIM、組織単位の監査ログ、追加のRBACロールには、月499ドルのScaleプランが必要です。従来のメンバー課金のProfessionalプランとOrganizationプランは廃止が進められています。
BuildではSOC 2認証、プライベートネットワーキング、監査ログ、ロールベースのアクセス制御、Google Workspaceシングルサインオンがすべてのプランに含まれます。セキュリティをご覧ください。
シングルサインオンの形が変わります。 BuildはSAMLとSCIMに対応していません。IDプロバイダーがGoogle Workspace以外の場合、移行を計画する前に確認すべき制約になります。
Renderはすべてのプランで無償のDDoS対策を提供していますが、Webアプリケーションファイアウォールは提供していません。BuildはOWASP Core Rule Setを用いたアプリ単位のWAF、ビルドごとのSPDX形式のソフトウェア部品表、イメージの脆弱性スキャン、記録済みのシェルセッションを提供しています。
Renderはワークスペース単位の定額と、従量課金のインフラ費用を組み合わせています。Buildは月間のダイノ時間プールで課金し、アドオンクレジットと人数無制限のシートを同じ金額に含めています。
シート数はどちらのプラットフォームでも課金要素になりません。RenderのProプランとScaleプランはメンバー数無制限です。
プランごとのキャパシティと含まれる内容はBuildの料金をご覧ください。
BuildはBuildpackまたはDockerfileからデプロイするため、Renderのサービスは書き換えなしで移行できます。render.yamlのインポート機能はないため、サービスと環境設定は一度作り直すことになります。エンジニアによる移行サポートは、エンタープライズプランのすべてのお客様に標準で含まれています。Buildへの移行をご覧ください。
よくある質問
Section titled “よくある質問”Buildにrender.yamlに相当する機能はありますか?
現時点ではありません。サービスと環境設定はダッシュボードまたはAPIから設定し、移行時に一度作り直します。
プルリクエストごとのプレビュー環境は利用できますか?
パイプライン内のレビュー環境が相当します。RenderのBlueprintで定義するプレビュー環境のように、プルリクエストごとにすべてのサービスとデータストアの複製を立ち上げる仕組みに、直接相当するものはありません。
RenderにWebアプリケーションファイアウォールはありますか?
ありません。提供されているのはDDoS対策です。Buildはアプリ単位のWAFを標準搭載しています。
BuildはSAMLやSCIMに対応していますか?
対応していません。BuildはすべてのプランでGoogle Workspaceシングルサインオンを提供しています。RenderではSAMLとSCIMのいずれも月499ドルのScaleプランに含まれます。
最終確認日: 2026年9月7日
